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スタッフブログ

【2017.02.21】どちらを選ぶPART2!!


皆さまお久しぶりです♪
まだまだ寒い日が続いております、インフルエンザも流行っているようです。
病は気から、「フュッゲ」な生活を送るには家具から!ということで、今回のブログは前回とても好評であった『どちらを選ぶ』シリーズの第2弾です!!

今回も当店で悩まれる方が多い、「PP701」と「CH88」について、それぞれの特徴を挙げてみますので、ご購入の際には是非参考にしてくださいね。

まず、「PP701」と「CH88」それぞれの最安値仕様価格です。

「PP701」:アッシュ材、ソープ仕上げ、ソフトレザーorファブリックグループ1
→146,000円+税
※十字の契りが見えないウェグナーカラーは除きます


「CH88」:ビーチ材、ソープ仕上げ、板座面、パウダーコートスチールフレーム
→48,000円+税


最安値の価格差が約3倍・・・、PP701を1脚買うのと、CH88を3脚買うのと同じなのですね・・・この価格差の2脚をどちらにしようか悩まれる人がいるのか?とお思いでしょうが、意外と多いですよ。

両方の椅子ともに、フレームは金属で、笠木(背もたれ)は木材というモダンな印象を持つ椅子です。
カスタム次第では北欧らしいナチュラルな風合いを持った仕様にも、ブルックリンスタイルを踏襲した無骨な印象の仕様にも対応できる優れた椅子ですね。
50年代中盤から、ウェグナーは木材と金属のコンビネーションでの椅子デザインに傾倒してゆきましたが、その中でも現行で作られているダイニングチェアはこの「PP701」と「CH88」2脚だけです。


そんな2脚を価格、デザイン、座り心地、耐久性、カスタムバリエーションの多さ等を星マークで個人的に評価してみました。
その評価内容についても簡単にご説明いたします。

「PP701」
価格:★★★
デザイン:★★★★★
座り心地:★★★★★
耐久性:★★★★
カスタムバリエーション:★★★★

最安値仕様の価格差は約3倍ですが、「CH88」を「PP701」の最安値とほぼ同じ仕様へカスタムした場合、その価格差は約半分まで下がります。
金属フレームの場合は木材よりも材料コストを抑えられますので、その価格差はどこに費やされているのかと言いますと、それは笠木部分です。
「PP701」はウェグナーのダイニングチェアの中では最も手が掛かっている笠木構造をしているのです。
これは「PP701」のデザインの要でもあるのですが、笠木の十字契りは意匠だけではなく、寄せ木細工のように上下左右の木材接合部を繋いでいる役目もあります。
そもそも、何故上下左右の木材を分ける必要があるの?何故1枚の無垢板にしないのか?と思う方もいるでしょう。
実際に「CH88」の笠木は一枚の無垢材をスチームで曲げて成型しています。
「PP701」の笠木は曲げ木ではなく、『削り出し』にこだわって作られています。
では、何故削り出しにするのか?という点ですが、「PP701」はアームが長く、アーム先端は横に幅広な形状をしています。
これは曲げ木加工で一枚の板から成型することは困難な形状です。
もし、かなり厚みがある木材を使用した場合、一枚の板でできなくはないですが、そのほうが今より価格が上がってしまうでしょう。
つまり、上下と左右の木材は、強度が必要な箇所には厚みをとるため、板目と柾目を互い違いに接合し、接合部を十字の笠木と化粧板で繋いであるのです。
かなり考え抜かれた構造であるとともに、その複雑さがデザイン性の高さにも反映されています。

座り心地は、張り座面のクッション性とアームの長さによる安楽性がかなり高く、デザインだけではなく座り心地だけでもウェグナーのダイニングチェアの中でも最高!という人が多いです。
「PP701」の耐久性で特筆すべき点は、フレームと笠木の接合を接着剤だけではなくネジでもしっかりと留められている所ですね。
これは、近年の改良により修正された点です。
昔の「PP701」はアームを持って笠木を強く揺らすと、少しぐらつきがあったようですが、現行モデルではぐらつきが一切ございません。
そのことから、耐久性はかなり良いと考えて間違いがないでしょう。

カスタムバリエーションの豊富さは、座面をレザーとファブリック多種多様な素材お色を選択できることから、豊富な椅子と言えます。

「PP701」はウェグナー夫人が最も好きな椅子として挙げていることから、ウェグナー自邸のダイニングチェアとしても使われていました。
価格の高さで敬遠される方もいらっしゃいますが、ウェグナーの傑作ダイニングチェアとして確固たる地位を築いている椅子ですので、価格以上の満足感を得られる1脚ですよ!!


「CH88」
価格:★★★★★
デザイン:★★★★
座り心地:★★★★
耐久性:★★★★
カスタムバリエーション:★★★★★

最安値仕様の価格はウェグナーのダイニングチェアの中で最も安価に注文できる椅子です。
48,000円と言いますと、フリッツハンセンの積層合板の椅子や、国内メーカーの椅子に匹敵する価格です。
つまり、ウェグナーのデザイン、デンマーク製、笠木をしっかりと無垢材で作っているということを考えると、これは破格の安さです。
抜群のコストパフォーマンスの高さと言えるでしょう。

笠木の部分を無垢材でしっかりと作っていると申し上げましたが、その根拠として、ウェグナーの名作「カウホーンチェア」のデザインを流用して作られている点です。
アーム自体は決して長くはないですが、アーム先端がうまい具合に凹んでいるため、肘を乗せて座ることでリラックスできます。
また、背もたれの厚みと無垢材ならではの形状は背中へのあたりが優しく、見た目のデザインと安楽性のバランスが優れています。

笠木の形状は別として、座面の仕様によって座り心地は大きく左右します。
張地の座面は長時間座っていてもお尻が痛くならない利点があり、作業用の椅子としてもお使いいただく場合には圧倒的に優れています。
板座面はそのままだと長時間座るには適していないですが、自身でクッションやチェアパッドを利用され装飾していただくことで、よりオリジナリティーを出すことができ、且つ長時間座ることができるようになりますね。
もう一つ板座面のオススメポイントは、張地による経年劣化がないということ。
張地座面の場合、毎日何年も座っていると中のウレタンは薄くなり、将来的にいずれは張り替えが必要になるかもしれませんが、板座面は板そのままですので張り替えの必要がないことから、購入後のアフターメンテナンス費用がほぼ掛からないのです。
そのことから、最安値の板座面仕様は初めて購入するウェグナーの椅子として、特に若い方へオススメです♪

耐久性は、一般的なスチール製椅子とほぼ同じなのではないでしょうか。
笠木とフレームの接合部は接着のみですので、「PP701」ほどの耐久性は望めませんが、座面とフレームの接合部はどちらも大きな差はありません。
また、金属ならではの粘りがありますので、ものすごく大きな圧力が掛かった場合、曲がることはあれど、木製フレームの椅子のようにパキっと折れるようなことも少ないのではないでしょうか。

最後に、カスタムバリエーションの多さは、カール・ハンセン&サンの椅子の中で最も多いです!!
笠木の木材と塗装、フレームの色、座面の種類、そのバリエーションは数え切れないほど。
世界に1脚だけ!なんて仕様もあるかもしれませんよ♪


いかがでしょうか?
今回も参考になりましたでしょうか?
デザインに関しては個人の趣味がございますので、ご自身が持つ印象を大切にしてくださいね。
何十年とご使用される椅子ですので、単純に価格差だけではなく、様々な角度から検討してお選びいただくことを強くお勧めいたします。
ご不明な点等ございましたら、どうぞご遠慮なくスタッフまでお聞きくださいね。
今後も、この『どちらを選ぶ』シリーズを続けていきたいと思っていますのでお楽しみに!


前回のブログで見逃しておりましたが、今年のストックホルムファニチャーフェアで発表された「PK1」は籐張りでした!!
昨年発表されたものはロープ張りでしたが、やはり籐張りの方が私の好みです。
実は近いうちにロープ張りの「PK1」を展示に加えようと思っておりましたが、籐張りの発売まで待つことにいたしました。
当店の展示開始は年末くらいですかね、価格は張りの手間を考えるとロープ張りよりもおそらく高価になることでしょう・・・8〜10万円くらいかな??


コーア・クリントのソファも発表されました!!
最近はボリュームがあるソファが一般的なのかもしれませんが、このソファのように薄めでクラシカルなデザインって改めて見ると格好いいんですねー。


アメリカの現代デザイナー「ブラッド・アスカロン」の作品は、バリエーションが豊富で、シンプルな形状から、使い勝手が良さそうです♪


冬の雑貨セールまだまだ開催中です!!


当店で展示用として使用しておりましたガラスとスチールの棚を1台限定で販売しております!!
価格は20,000円+税ですよ♪
ただ、商品が大きいので発送をご希望の場合には関東で5,500円ほど掛かります。
お車で引き取りに来られる方にオススメです。

1台限定のため、早い者勝ちです。
売り切れの可能性もございますので、興味がある方は一度お電話でお問い合わせいただいてからご来店されることをお勧めいたします。
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