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スタッフブログ

【2017.2.14】キリムクッション数点入荷しました


人気のビンテージキリムクッションが数点入荷いたしました!

トライバル色が強く、刺繍が細かなカバーを厳選しましたので、いずれも北欧クラシック家具との相性が抜群です。
クッションカバーにはビンテージのカイセリキリムを使用しておりますので、色の褪せ具合や風合いが素敵ですよ♪
また、当店のキリムクッションは全て中綿込みとなっておりますので、お買い求めいただいて直ぐにお使いいただけます。

入荷数は僅かとなりますので、お探しの方は是非!!
当店オンラインサイトでもお買い求めいただけます。

ウェグナーも愛したキリムをあなたもインテリアに取り入れてくださいね。

【2017.2.10】「CH23」復刻情報を入手しましたー!!



今月7日〜11日に開催されていたストックホルムファニチャーフェア(家具見本市)にて正式に「CH23」の復刻が発表されました。
これで、ウェグナーのクラシック5モデル(CH22、CH23、CH24、CH25、CH26)が全て現行品で入手が可能となります。

「CH23」はビンテージ市場でも屈指の人気を誇る椅子ですので、いつ復刻されるか心待ちにされていた方も多いのではないでしょうか?

さて、「CH23」の注目すべき点は笠木(背板)の十字キャップと座面のカノコ編みです。
笠木は幅広の曲木合板で作られ、背中に程よくフィットする形状です。
後脚との接合部に十字型の継ぎがあり、それを同形状のキャップで埋めています。
継ぎを隠すだけであれば「CH26」のような細長いキャップでよいのですが、あえて十字にしてあるところが「CH23」を名作にしているウェグナーらしい意匠ですね。

座面は、「CH24(Yチェア)」と同じペーパーコード仕様です。
「CH24」のペーパーコードは前フレームから横フレームに編み、そして対角線上のフレームへと編み伸ばすという、少し特殊な編み方ながら、耐久性とお尻へのフィット感が優れた編み方でクラシックの北欧家具には良く使われている編み方です。
一方、「CH23」はカノコ編みで編まれており、座面は「CH24」と比べて座面形状がフラットです。
そのため癖の無いマイルドな座り心地なので、より万人受けすることでしょう。
「CH25」が同じカノコ編みで編まれているラウンジチェアですので、「CH25」の方が「CH24」より好きな方でダイニングチェアをお探しの方には「CH23」がピッタリですよ♪

ビンテージの「CH23」には、ペーパーコード仕様ではなく籐で編まれた座面もございますが、今回復刻される「CH23」はおそらくペーパーコード仕様のみとなります。
後々のアフターケアの容易さや、座った時のクッション性の高さから正しい選択だと思います。
ペーパーコードは貫材までしっかりと編まれており、耐久性も申し分ございません。



さて、ご注文いただける「CH23」の仕様ですが、写真を見る限りでは、昨年復刻された「CH26」と同様に、オーク材、ウォールナット材、オーク/ウォールナットのミックス材からお選びいただけるようです。
座面はナチュラル色のペーパーコードのみが写真に掲載されていますが、おそらくブラックペーパーコードも注文が可能と思われます。

「CH23」の販売時期ですが、2016年のストックホルムファニチャーフェアで発表された「CH26」の時と同様と考えるならば、8月頃に受注開始で納品が12月頃となるかもしれませんね。
つまり、最速でもお客様のお手元に届くのが今年の年末となります。

私の予想販売価格は、オーク材・ソープ仕上げ・ナチュラルペーパーの最安仕様で10万円くらいかなと推察いたします。
当たるかな?

いずれにせよ、カール・ハンセン&サンの正式発表は夏頃だと思いますので、それまでは楽しみにお待ちくださいませ!!

【2017.2.3】「ザ・チェア」の構造について&ついに「CH23」が復刻!?


皆様こんにちは!!

本日は前回に続き、当店で展示開始いたしました「PP503」通称ザ・チェアの構造についてご紹介いたします。

まず、ザ・チェアの代名詞と言っても過言ではない、アームと笠木(背板)の接合部はフィンガージョイントで接着されております。
指を交互に合わせたかのような形状からフィンガージョイントと呼ばれており、意匠的にも強度的にもすぐれた接着方法です。 フィンガージョイント自体はずいぶん前から、機械加工やビットの発達により主に廉価な家具のジョイントとしても用いられており、あまり珍しい接ぎ方法でもないのですが、1950年当時では技術的にも難しいジョイントでした。
ただし、当初ザ・チェアに用いられていたフィンガージョイントは、現在のような三角の形状ではなく四角い形状(凹凸)のジョイントでしたので、技術的に特別困難といったわけでもなく、また、意匠的にあまり美しくもなく、ウェグナーはそのジョイント部が露出するのが嫌で、当初のザ・チェアにはジョイントを隠すために笠木部分全てに籐が巻かれていました。

やがて現在の大きなフィンガージョイント技術を採用するに至るまで、様々な試みがされていたようなのですが、最初期のプロトタイプにはフィンガージョイント無しのバージョン、つまりプレーンにアームと笠木を接着している幻のモデルも存在します。

無垢の木材を使い、笠木からアームまでを繋がった状態で作成するには、必ず木材を接ぎ合わせなければいけません。
現在のように幅厚の無垢木材を曲げる技術も、後に「PP505」や「PP701」で使った寄木細工のようにアクセントを付けて接合部を魅せる技術も開発されていませんでしたから、当時としてはかなり頭を悩ませたに違いありません。

その結果、現在のフィンガージョイントで普及し落ち着いたことは、ザ・チェアの意匠として大正解でした。
もし、当時の技術が進んでいれば、今のザ・チェアは代名詞とも言えるフィンガージョイントが無く、大きなインパクトを残すものではなかったかもしれません。

ここで、ひとつ疑問に残ることがあるのですが・・・。
当店のブログをお読みいただいている方はご存知かもしれませんが、以前、当店にジョイントが無く、曲木加工で笠木が作られたザ・チェアーを4脚お持ちのお客様が来店されたとのブログを記述いたしました。
※2015年2月22日のブログをご覧ください!!

50年以上前に「Knoll」社の催事で購入された4脚のザ・チェア。
「Knoll」は当時、ザ・チェアの販売を請け負っていたアメリカの会社で、ウェグナーを全世界的に有名にしたのは、まさしく「Knoll」の活躍があってこそです。
当時ザ・チェアを製作していたのは「ヨハネスハンセン」の工房で、ザ・チェアにはもれなく「ヨハネスハンセン」の刻印が刻まれているのですが、そのお客様のザ・チェアには刻印がなく、もしこれが曲木加工を使った販売さえされていない幻のプロトタイプであれば、かな〜り珍しい物です。

もう一度、あのお客様が来店されないかな?と思いつつ、ザ・チェアのフィンガージョイントについての説明は以上です。

座面はフレームに埋め込む(フレーム四方が座面の形状に沿って成形されている)タイプの座面のため、安定性が良く、デザインも格好良いです。
ウェグナーの他の椅子には無い珍しいタイプとも言える座面支え方式ですが、ヨーロッパのクラシック家具にはよく使われていた方式でした。
ただ、あまりにも手間が掛かり過ぎてしまうため、コストを考えて現在この方式で作られている椅子は少ないのではないでしょうか。
高価格帯の椅子だからこそ、再現可能な意匠とも言えますね。

さて、最後にザ・チェアのアームについて書きます。
50年代のプロトタイプから現行品に至るまで、アームについては細かな微調整が繰り返しされてきました。
おそらく、ビンテージ品として世に出ている「ヨハネスハンセン」のザ・チェアは、現行品に比べてアームが細くエッジが鋭くなっていると思います。
アームが細いほうがたしかにシュッとして見え、デザイン的には素敵です。
では何故、現行品のアームは少しだけ太くなっているかと申しますと、やはり強度と手への馴染みを考えられて変更されています。
特にエッジの強度と手を乗せた時の握り安さは、現行品の方が優れていると個人的に思います。
デザインをとるか、強度・握りをとるかは好みになりますね♪
ザ・チェアの購入を考えられている方は、是非ビンテージ品と現行品を座り比べてみてくださいねー。


さて、2回に渡りザ・チェアについてご説明いたしました。
どうですか欲しくなりましたか?
1脚約50万円(最安仕様)となります(笑)。
お求めの際には、是非当店にいらっしゃってくださいね!!


速報!!
カール・ハンセン&サンが、2月7日から開催されるストックホルムファニチャーフェア(家具見本市)にて、ついに「CH23」の復刻を発表か!?
この写真は紛れもなく、「CH23」の特徴でもある十字のキャップ!!
もし「CH23」が復刻されれば、昨年復刻された「CH22」「CH26」と合わせて、ウェグナーがカール・ハンセン&サンに持ち込んだ初期のデザイン5つ全てが復刻ということになります!!
続報は近日中にブログで報告しますよー!!
※写真はカール・ハンセン&サン公式HPよりお借りいたしました
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